横山研究室top -> 研究室の装置紹介 -> 触針式段差計


 薄膜の膜厚を評価するための装置です。
 先の尖った針で表面をなぞっていき、薄膜が着いている部分と着いていない部分の段差を測定します。原理としてはAFMに似ていますが、水平方向にはmm単位でスキャンでき、かつ、垂直方向(膜厚方向)にはオングストロームオーダーの分解能を持つところが特徴です。
 有機薄膜は数百nm程度の厚さしかないため、その正確な膜厚を測定することは困難です。通常は、水晶振動子を用いて膜の重量から膜厚に換算していますが、この段差計を用いることによって、直接膜厚を測定することができます。
 
標準試料の測定
 測定装置にはその装置の精度が狂ったりしていないかどうかを調べるための標準試料がセットにされていることが多いのですが、このグラフはその標準試料(膜厚1000Å)を、実際に装置を使って測定したものです。1000Åの段差が明確に確認されている様子が分かります。
 このように、この装置を使えば簡便に薄膜の膜厚を測定することができるわけです。